ヒミツの感情
第1章
友達
「─…じゃあもう行っていいぞ」
先生の言葉を聞き、『失礼しました!』と声を掛けてから職員室から急いで出る。
そして廊下をドタバタと足音を立てながら走って、三階にある演劇部の部室へ向かう。
──ガラッ
「ごめんっ遅れたっ!」
勢い良くドアを開けて、そう言い放つ。
私は岡本 照留(おかもと てるる)、演劇部所属の中学二年生。
一応…部長だったりします☆
「遅いですよ〜先輩!」
「何してたの?」
「この前委員会サボったから呼び出しされたんだよ…」
「何サボってるんですか〜!全く照留先輩は…それでもホントに部長なんですか!」
うっ……
それを言われると何も言い返せない……
私が部長になった理由は、なんとくじ引き!
…どんだけ適当な部活だよって感じだよねー…
ま、三年の先輩も引退しちゃったし、部長になったからにはしっかりしようと思ってるんだよ。
頑張ってはいるんだけど……この有様。