【続】SWEET*AFTER7〜ハジメテの社内恋愛〜
薄いワイシャツ越しに、愛しい温もりと心なしか速い鼓動が伝わってくる。


潰されてしまうんじゃないかと思うくらい、強い力で抱きしめられている。


それがなんだかいつもの拓海さんらしくなくて、あたしは少し戸惑った。



「拓海、さん…?」



「本気で焦った──…」



あたしの肩に頭を乗せる彼の口から、安堵のため息混じりに力無くその言葉が零れた。


そして撫でるようにあたしの後頭部に手を当てがい、首筋あたりに顔を埋めて誰に言うでもなく囁く。



「雅は俺だけのものだ…

──誰にも渡さない」




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