【続】SWEET*AFTER7〜ハジメテの社内恋愛〜
飲み会での一件以来、あたしは申し訳ない気持ちで一杯だった。


園田さんの恋は、きっと叶うことはないだろう…

いや、叶ってほしくないと心の奥で思っていた醜いあたし。


そんなことも知らずに、彼女はただ純粋に“初めての恋”を必死に育んでいたんだ。



本当は園田さんの気持ちを知った時に言っておくべきだったのかもしれない。


“あたしも拓海さんのことが好きなんだよ”…って。



「あの…相川先輩、ちょっとお話が…」


「あ…うん、あたしも…」



あたし達の間に流れる微妙な空気を感じ取ったらしい千葉ちゃんは、微笑しながらあたしの肩にポンッと手を置き、


「じゃ、先行ってるね」


と、気を遣って事務所の中へと入っていった。


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