狼少女と初恋。
「ったりーな、月曜って。」
「あ~、分かる~。」
「えー、友達に会えるから
好きなんだけど。」
他愛もない会話をする。
くだらない会話も、
この3人ですると、弾んでしまう。
幼馴染パワーなのかな。
どんな些細な時間でも
楽しいと思えてしまう。
「…あ。」
那月が目を見開き、
顔を逸らす。
私は那月が見ていた前方を
見つめる。
「…っ…。」
誰がどう見ても、
桜華中学校1きれいな姿。
風に髪をなびかせ、
友達と笑いあってる。
横顔でも、可愛いな…。
那月が目を細め、
昔の思い出を振りかえるように
見つめる先は彼女。
…紗那さん…。