狼少女と初恋。
4章 我儘。
研修スタート。
「那月!」
朝、那月の笑顔を見るのが好き。
いつも迎えに来てくれる那月と乃愛。
「おはよ~。」
「…オス。」
あれからは、何の変化もなく、
ありきたりな毎日を送っている。
乃愛と那月とたくさん話して
笑って、少しだけ怒ったり。
放課後に話すのも、再開した。
下校時にもたくさん話してる。
______6月。
私達にとって、初めての大きな行事。
社会見学がやってきた。
私の学校では人数が少なくて、
1・2年生が
一緒に行く事になっている。
乃愛とは同じ班。
那月も誘おうかと思ったけど、
さすがに男子と
行きたいだろうと思い、
他の新しい友達と班を組んだ。
「志祐梨~、
行くとここれでオッケー?」
差し出された用紙を見ると
『城花園』『宮庭園』
『自由行動:萩淡デパート』
…乙女チックだな…。
でも、楽しみだな…
きっと、楽しくなるよね。