狼少女と初恋。


「オッケ。
 後は持ち物とかだね。」

綿密に…、
計画を詰めようとした。

「おやつ何持ってく~?」

「トッホとか?」

「うち、カリカリ梅かな…?」

「あのさ…、」

「えー、ポッキでしょ!」

乃愛以外の友達が、
一気に話し始める。
おやつじゃなくて、
研修に必要な持ち物の
事なんだけど…。
言葉として出る前に、
某有名メーカーの菓子名で遮られる。

話聞いてよぉ…。

「はいはい~、
 志祐梨、困ってるから~。」

乃愛、さすが幼馴染!

「カリカリ梅は~、
 志祐梨嫌いなんだよ~?」

ねー、とでも言いたそうに
首をかしげる乃愛。

…はいはい、いいよもぉ。

計画がまとまったのは、
社会見学前日だった。

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