狼少女と初恋。
無事、入学式会場に行けて
一安心。
禿げた人が校長として
紹介され、壇上へ上がる。
『えー、4月と言えば_____…。』
お決まりの常套句から始まった
校長の長い話の間、
ずっと、ある事を考えていた。
那月の事。
乃愛はまだ知らない。
私が那月の事好き、だった事。
私たちの間に
何があったかも、全部。
初恋で、一生懸命で、
切なかったあの頃。
私が1番狼少女であった頃…。
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