狼少女と初恋。
___昼休み。
私達青組は
音楽室集合らしいので、
はちまきを持ち足を進める。
たくさんのプレートを
通り過ぎたが、
頭にあるのはこの2つ。
『音楽室いかなきゃ。』
『…帰りたい…。』
不安と責任が渦巻き、
いっぱいいっぱい。
同じクラスから、
青組になった子は
会ったら挨拶するぐらいで
親しくない。
ていうか、乃愛ぐらいしか
頼れる人がいない。
…ここまで来て、
自分の社交性のなさに
恨みを覚えるなんて。
見覚えのある、
姿が見えた気がした。