狼少女と初恋。


頬に触れる手の平に
温かみを感じる。
私に癖なんかない。
自分で分かってるのは
急な狼少女の出現。
それだけかと思ったのに・・・。

「お前、本音と建前が
 逆転する時にな・・・」

顔を傾け、
私の耳に唇を寄せる。
感じる吐息に
体温を上昇させる。
そして那月は
囁くような甘い声で
こう言った・・・・・・。

「・・・・・・顔が、
 真っ赤になるんだよ。」


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