どうして好きなんだろう


自分の気持ちも、胸のドキドキも、脳内の記憶だって何一つコントロールできなくて。

直のことも、自分のこともわからないことだらけだけど。

でも、やっぱりそのままにしておくべきではない事は、わかる。



「義人……ごめん。」

「…なんで?理央、なんでか言ってよ。昨日まで全然普通だっただろ?」

「…ほんとにごめん。」

私の両腕を掴んで揺さぶる義人。

私が義人と別れたって、直に関係ないって拒絶されないわけではないと思うけれど。
< 158 / 215 >

この作品をシェア

pagetop