どうして好きなんだろう
自分の気持ちも、胸のドキドキも、脳内の記憶だって何一つコントロールできなくて。
直のことも、自分のこともわからないことだらけだけど。
でも、やっぱりそのままにしておくべきではない事は、わかる。
「義人……ごめん。」
「…なんで?理央、なんでか言ってよ。昨日まで全然普通だっただろ?」
「…ほんとにごめん。」
私の両腕を掴んで揺さぶる義人。
私が義人と別れたって、直に関係ないって拒絶されないわけではないと思うけれど。