どうして好きなんだろう
「うん、待たせてごめんね。」
「全然待ってないよ~。理央、即決してきたんでしょ?」
「そう。このままで大丈夫だろうって。」
「じゃあいっぱい遊べるね~。」
ハートマークが語尾につきそうなくらい上機嫌のハスキーボイス。
義人のテンションの高さには慣れてるつもりだけど、どうしたの?このテンション。
「いや、遊べないでしょ。…てか、何かいいことあった?」
ふふふ~と含み笑いをしながら私の前を歩いていく。
義人はそりゃ受験勉強なんてしなくても楽勝なんだろうけど、私はあくまでもこのまま頑張ったらって話なんだからね。