君のコト、さらっていいですか…?
気付いたら私の目の前には空があった。

私の手には愼樹の手が重なっている。

立とうとしたら足にズキンと

痛みが走る。

最近運動してないしな…

「だい …丈夫か?」

「大丈夫!」

慌てて愼樹の手を離す。

無理してでも立ってみれば

今度は足が痛くて動けない。

「先行くぞ」

「行ってて…」

そしたら急に足の力が抜けて

草むらにへたりこむ。

「怪我…したのか?」

「なんでもないから、先行って」

「しょーがねーな…乗れ」

愼樹が私の前にしゃがむ。
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