君のコト、さらっていいですか…?
「ただいま」

「おかえり」

允兄は扇風機にあたっている。

私は少し汗をかいて允兄と一緒に

扇風機にあたる。

私が口を開ける。

「未来さん、元気?」

「ん?…ああ、どうした?急に」

「どうして允兄は私に会いにきたの?」

「会いたかったからだよ」

「責めるため?未来さんがそうなった

のは私が呼んだから…」

「莉津は悪くない」

「私がいなかったらそんな目には…」

「違う!」

「もうやだ!なんで責めないの…

允兄、私を責めてよ…!」

もう流す価値なんてないというかの

ように涙は一滴も出ない。

「泣きすぎなんだよ…!」

允兄に抱きしめられる。
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