君のコト、さらっていいですか…?
かくして月曜日。

友ちゃんにはちゃんと伝える。

「莉津、良かったー!」

友ちゃんがかなりホッとしている。

「なんか友ちゃんごめんね?」

「ほんとだよー!」

「私がいくら励ましても元気に

ならなかったんだからー!」

文がピシンと私の背中を叩く。

「それがあったことで愼樹くんと

出会えたんだよね?」

「まーそうなるね」

「じゃあ何かの縁として告白せい!」

友ちゃんがビシリと指を差す。

「ほんと両思いなんだから見てて

ムカムカするっ!」

「両思いなんて決まったわけじゃ…」

「キスもしたんだから!」

文の大声が教室に響く。

「文、マジ恥ずい」

「うん、恥ずい」
< 145 / 150 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop