あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】




バキッ!

鈍い音が体育館裏に響く


「な・・んで・?」


私は訳が分からなくて でも、悲しくて涙が出てきた


私は擦り傷一つなかった。

私の代わりに殴られたのは
千香だった。





「千香!?どうして!」


千香の左頬は真っ赤に 腫れている。


膨らんできた・・・



私は千香に駆け寄って 倒れた千香を支えた。




「ふふっ、やっぱ悪いとあの後思ったの。百合は黒川に決めてたし、愚痴ってたけど先輩が言う色目なんて使ってなかったもんね。八つ当たりだったなーと思って・・何か役に立ちたかったんだ…。良かった…」

「そんな事しなくていいよ!千香になんかあったら・・」


「ありがと・・」


私は千香を端に寄せた。


「ふーん。友達裏切るとか面白いと思ったのに、何だその程度か・・・」



西崎はつまんなそーに 言う・・・。



プチッ!

ダメ。もうキレた。




「あっ、そーだー」

ポンと西崎は手をたたく

「本人殴るよりさーこっちの役立たず殴った方が面白くない?」



ヤンキー達はいーですねーと千香に寄る。



私は千香の前に立ち、 ヤンキーに千香を触らせないようにする。


「千香は、絶対私が守るからね!」


私は言う。


「わー美しい友情愛。どこまで持つかな?」


西崎はせせら笑う。




ヤンキーは一斉に 襲ってきた。








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