あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】




やっとの事で昼休み。


奈美がうちのクラスに駆け込んできた…


「百合っっ!!」


「わっ!?」


いきなり抱きつかれ よろめく私。


「百合ーっ大丈夫!?何もない?」


わーわー//みんなには インフルエンザって言って んのにー!

「大丈夫だから、空き教室行こ!!」


私は奈美を連れて バンっと教室を出た。


今までのいきさつを 全部話す…。



奈美は真剣に聞いてくれた。

と、話しながら思ったんだけど奈美って私が大変だったって知らないよね?
何で、あんなに焦ってたの?


「良かったー、爽也くんやめてくれて。ホッとしたよ。」


え?
どゆこと?


よく分からないという顔を してる私に奈美は説明をする


「私ね、爽也くんに百合の事リンチかけるのはやめてって毎日言いに行ってたの。百合の気持ちは変わらないし、もし変わったとしてもそこには恨みや憎しみしか生まれないって。」


「えぇ!?奈美がそんな事してくれてたの?」


だから、寝不足そうで 不安そうな顔してたんだ… 爽也…


「ずっとお払い箱だったけどね」

と奈美は笑う…

「それでも、ありがとー」


私はギュッと奈美に 抱きついた。


「あはっ、これくらい全然いいよー。ほんとに大変だったの百合だし…でも、爽也くんちょっとでも聞いてくれてたんだと思うと嬉しいなー」


奈美はニコニコ。
うわーほんとに奈美って いい子ー!
私が男なら一番に奈美を好きになるよぉ~


「奈美のおかげだよー」

私は感謝の気持ちを
言葉に込める。


「大げさー」


私達は、馬鹿みたいに 笑いながら弁当を食べ始める













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