あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】



そういうとこ可愛いーよね?


勇輝はムスーッとなる
あれ?
怒ること言ったっけ。


「なんつーか…」

ガシガシと勇輝は頭をかく

「あっ、奈美ら来たみたいだよー」


廊下に人影が見えた…

「ヒャッ!?」


勇輝はパッと私の手を 掴んで、歩き出した。


「ちょ、勇輝?」

ズンズンと連れて行かれる

ガラガラ、

「あれ?勇輝くん、どこ行くの~」

「・・・・・。」


奈美の質問にも答えない

何ー!?
何に拗ねてる訳?


「えっ、百合勇輝くんどうしたの?」


「分かんないー」


ドンドンと歩いて行く
たどり着いた場所は…


保健室…?

何で?


「あっ、しんどいって言ってたもんね。大丈夫?」


私は勇輝に話しかける


「・・・・・」


あからさまにイヤな顔…


なんでそんな顔するのー!?


「美穂ちゃんちょっと抜けてくんね?」


美穂ちゃん?
誰?


「え~何ー?勇輝?」


カーテンの向こうから ひょいと顔を出したのは 河辺先生だ。


「いーから早く出てって。」

勇輝はダルそうな顔になる

「まぁ、誰もいないからいーけどー。何?修羅場?」

「うるさい。出てけよ」

「はいはい。」


頭がついていかないんで すけどー!!


河辺先生が美穂ちゃんで?
勇輝が上から目線で 喋ってて

出ていけ?何で?


最後には修羅場?
何のこっちゃ!!


「うわー、彼女可愛いじゃ~ん?やるな勇輝!」

「テメェ!」

「キャー!!」

勇輝が怒鳴って河辺先生が 出て行く。


どうなってんの?
つーか河辺先生若さ満点だな…

「美穂ちゃんは、近所の友達だから…」

近所の友達?
河辺先生、25歳ぐらいだよ?

マジで!?











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