あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】
「ちょっとそれは…」
何調子乗ってんの?
勇輝もうダッシュ。
てか、速っ!!
すごい勢いで
走ってくる勇輝に
ヤンキー男は目を向けた。
ちょうど顔が
はっきり見える位置
せいぜい
驚いてくれたら嬉しいん
だけど…
「え゛ぇ!?」
ほら、驚いた。
「お前の彼氏ってアレ!?」
コクリと頷く。
どうだっ!!
「大変だなぁ、お前。」
へっ?
あと、今気付いたけど
君 口調が
お前 になってる。
つかどーゆう事!?
「それは、」
言いかけた時、
私の好きな人の
怒鳴り声が聞こえた。
「何してんだテメェ!!」
うわっめちゃ怒ってる。
もう、コイツ意味
分かんないし
やっつけちゃってよ勇輝!!
「殺すぞ、コ…あ゛?」
えっ、何どしたの?
「久々じゃね?」
このヤンキー男
何言ってるワケ?
「マジそれ。
てか、何俺の彼女
襲ってんの、お前」
顔見知り!?
なんかめちゃ親しそう
だし!!
「わりぃって。
お前の彼女だって
知んなかったんだよ」
パンっと
手を合わせるヤンキー男
おいおいおい。
何、この展開…
つか誰!?