あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】
「お前、俺らの事知っててWデートOKしたのか?」
ブンブンと首を振る。
「知らなかったし…」
「ったくぅ。教えとけよなぁ?つか、ちょっと来い、勇輝!」
「はぁ!?ただでさえめんどーなのに、何で…」
とか言いながら
勇輝は連れてかれた。
呼び出しといて
自分たちは向こう行く
ってどう?
有り得ないっしょ!
(↑即答。)
あっ、帰ってきたよ?
…勇輝は普通の顔なんだけど
実敦さんの顔がヤバい…
阿修羅みたい。
ふぁ~っと欠伸をする勇輝
早く帰らせてよ~
「…百合ちゃんちょっと。」
今度は私ー!?
「はい…。」
しぶしぶ~~
ちょっと勇輝助けてよー!
おい!
そこで欠伸してる
バカ彼氏!!
お前、私のこと
守ってくれるんじゃないんかー!?
とは、言えず…
心の中で叫ぶだけ。
勇輝覚えとけよー。
てかめちゃ眠そうだな、おい。
「百合ちゃん!!」
うおっ、顔近っ。
「何でしょう?」
早く帰れボケー
「悪い事は言わない。勇輝はやめとけ。」
「は?」
「百合ちゃん的には、勇輝みたいな超完璧人間とはずっと付き合っときたいかも知れないが。」
ますます、
「は?」
実敦さんは、私の肩に
手を置いて
残念そうに言う。
「覚悟して聞けよ?あいつは俺らのグループじゃ、3股してんだ。みんな勇輝とならいいって言うが百合ちゃんは4人目だぞ?悪い事は言わない。やめとけ」
「・・・・・」
「高望みはしない事だ」
「・・・・・」
真剣な顔をして言う
実敦さん。
え・・・と。
勇輝は少し心配そうに
こちらを覗いている。
「なっ?やめとこーぜ?」
ん・・・・と。