あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】
「わっハンバーガーだー」
奈美が嬉しそうに言う
「まあ、好きなの選べよ」
爽也がドサッと
持っていたハンバーガー
を机に落とす。
「私、これー」
ハッ!!
ここで動かねばっ
ポテトをおもむろに
2、3本つかみ
勇輝の口に持っていく。
「はい、勇輝あ~ん?」
どうだっ!!
爽也っ
奈美はブーッと
ジュースを吹き出した。
えっ何で?
勇輝はぼーぜんとしてる
爽也に至っては
持っていた
ハンバーガーを
ボロボロと落とした。
「あ゛?何言ってんの
お前。」
何言ってんのって…
「はぃ。あ~ん?」
でしょ。
「キャラちげーじゃん。
キモイ」
「ちょ」
キモイて!!
言うなよ、そういうこと!
どーせ、キモイもんねっ
いつもなら
拗ねて終わりなんだけど
そういう訳には
いかないよね、奈美の
為だし。
とりあえず…
「るさいっ!
キモくないっ!!」
と反論…
まだまだ負けないぞ!
腕にしがみついたり…
手を繋ごうとしたり…
「キャア勇輝怖ーいっ」
なんて言ってみたり…
はあはあ、一通り
やってみたけど
なかなか違うキャラって
大変ね…。
勇輝全部スルーだし!
これ以上どうしたら…
「百合、お前ちょっと来い」
何で命令形!!
・・・・・・・
「はぁい。」
って返事をする。
かなり嫌々だけど…
同時刻、
爽也も奈美に
迫っていた…。