あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】
グイグイと人気の
ない所へ連れて行かれる。
「ちょ、歩くの速いって」
勇輝は
聞いてくれない…
もうっ
イチャイチャすんなら
爽也の前が
いいのに…なんで
人気のない所なんか…
あれ?
いつも人気、気にするか。
だから空き教室
行ってるんだった!!
なんて考えていると、
壁に背中をつけるように
ドンと押された。
「っった!!な…」
何すんの!?
って怒鳴ろうとしたら
先に喋られた。
「何のつもり?」
ヤバい。これはヤバい。
とりあえず…
かなり怖い。めちゃ
怒ってるじゃん?
「なっ何のつもりも何も…」
おどおどと話す。
「ふ~ん?
俺には言えないこと
なんだ?」
口調が…顔は
笑ってるけど、
目が笑ってない…。
「あ、はは。
何のこと…?
よく分かんないな…」
えへへ?
「まだ言わせる気?」
あは、あはは。
緊急事態発生!!
誰か助けてー!!!
―――その頃…―――――――
*奈美side
「で、何であんなこと
なってんの?
百合は。
余計な事言ってねぇ
だろな?」
ひいー
爽くん怖いよー!!
言っちゃったなんて
絶対言えない…
「聞いてんのか?」
「うん…」
「だから、余計な事
言ってねぇよなって!!」
「あは。……」
助けてーーー!!
百合と同じ
状態でした…。