あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】



「充(みつる)さんじゃん」

「えっお兄ちゃん


知ってるの?」


キラキラと目を


輝かせてこっちを


見てくる。


「もぅこの人かっこ


良すぎ!充さんて


言うんだぁー」


名前も知らなかった


のかよ…


「充さんモテモテだぞ?」


あれもエグい。


俺と違って正統派だから

余計寄ってくんだよな。

「王子様!!」


ってファンらが


言ってた時は寒気したし。

「梨央のテクで


落としてみせる!!」


…あっそう。


「で、お兄ちゃん!!


充さんの情報教えてよ」

はぁ?


だから俺掃除…


まあいっか…


「俺のグループいてさ


総長やってたんだ。


でも、高校出て足洗った


けどな。


今は大学2回生かな」


「へぇー」


メモってるし…


「ねぇ、名字は?」


名字?


「知らねーよ」


「え゛ー!?」


名字なんて別に必要


ないしな。


「あとは、俺が一番尊敬


してた人。仁義あるん


だよ充さん」


とかなんとか話が


終わらなくて30分ぐらい


話してしまった。


「やっぱり思った


通りの人!


ありがと


お兄ちゃん♪」


「おーぅ」


俺、充さんの話になると


止まんねーな…


梨央に充さんか…


見た目は大丈夫だけど


梨央が性格わりぃからな

…さて掃除、掃除。







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