あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】
「いや、だってそれ嘘
でしょ?」
みんな私が
馬鹿だと思ってんのか
なぁー
嘘ぐらい見破れるよ?
梨央ちゃんが
はい?って顔になる
そしてアハハハハって
笑いだした。
喧嘩売ってんのか
このヤろう!!
何が可笑しいんだよ…
「アハハ…百合さんて
ポジティブな方なん
ですね? アハハ。
あっすいません。
笑っちゃ失礼ですよね。
信じたくない気持ちも
お分かりですが、
本当の話なんです…」
まだクックと
笑いを抑えている。
なんとなくイラッ。
「へぇー?
そうなんだぁ?
私そのヤンキーの子に
会ってみたいなぁ?」
梨央ちゃんは
分かりやすくギクッと
する
ほらね。
「えっ!?
それはお兄ちゃんに
頼めば大丈夫だと
思います…けど…
えと、でも…。」
どーよーしてんなー
「んじゃ、勇輝に
頼んでみんね♪」
なーんて笑顔いっぱいで
言ったら泣きそうに
なる梨央ちゃん。
やっぱ可愛いね。
流石兄弟だわ。
「あの、ヤンキー
の人なんで会って話すのは
止めといた方がいいと
思います!
危険ですし…
百合さんのことが
心配ですもん…。」
嘘つけ!
最もらしい嘘ついてさ。
にしても分かりやす
すぎるよ梨央ちゃん。
「あー大丈夫、大丈夫。
ヤンキーとか別に
怖くないし?」
梨央ちゃん顔が
強張ってる。