あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】
「とりあえず泣くだけ
泣きなよ?」
「も゛うい゛っぱい
だいだもん」(泣いたもん)
「じゃ、はい。
泣き止んで」
私にティッシュを
差し出す奈美。
「う゛ーもぅ勇輝の
ばがぁー」
「はいはい、近所迷惑。
叫ばない」
「奈美も゛ばかぁー」
なんかムカつく
「なんでよっ!」
…「で、何がいいの?」
しっかり泣き止んだ私
は奈美に問いかける
「だからぁ、勇輝くん
と付き合うこと!
大体グループの問題がー
とか知ったことじゃ
なくない?まずグループ
のことを考えずに百合と
付き合ったのは勇輝くん
だし。」
「そーだよ!勇輝が
私に付き合って?なんか
言うから!!!出会わな
かったらこんな気持ちに
もならなかったのにっ」
ほんと何で私だったんだろ?
奈美が突っ込む
「いや、論点はそこ
じゃないから!」
「でも…やっぱり勇輝が
私を選んだことで、
グループに迷惑かけて
るんだったらやっぱり
付き合ってちゃダメなん
だよ?だってあんなに
大切にしてるグループだし」
そだよ。何回考えても
ダメだ…
「百合ネガティブねー」
「そりゃネガティブにも
なるよ、この状況っ」
「いや、どんな時でも
前向きに。じゃなかった?」
うっ!そーだけど…
「諦めきれないから
ネガティブなの。
でも…諦めなきゃ」
「そんなの絶対おかしい!
勇輝くんが百合の為に
グループに行かないのは
仕方ないじゃん!てか
ある意味勇輝くんのせいで
百合が危険だったんだし」