あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】



「やめてって!


私が悪いの。私がもっと

強かったら…」


奈美が首を傾げてる


「ん?また論点ずれたぞ?」

え、どこが!?


「とにかく私としては


百合に幸せになって


もらいたいんだけど?」

うっ!


でも…だって


「…わ、私の幸せは


勇輝の幸せだもんっ!


勇輝が幸せならいいの!」

勇輝が好きだから…


出来る限り勇輝の幸せを


私は願うよ?私がいると


きっと勉強の邪魔にも


なるし、梨央ちゃんだって!

…何より、気にしてない


つもりだったけど…


私は勇輝と付き合ってから


「ヤンキー達」と「私」


どちらかを選んでくれない


勇輝に少しの苛立ちを


感じてた…。勇輝が


仲間の話をする時なんか

勇輝の仲間達に正直嫉妬


してたもん。


だって、スッゴく楽しそうに

勇輝はみんなの話をするし。

意地悪な笑顔や照れてる顔も

好きだけど、やっぱり


私は勇輝が大事なものの


話をするときの顔が一番


好きだったと思う…


もぅめっちゃ良い顔なんだよ?

何カラットあるの、その笑顔!

みたいな///…そんな


仲間達といる時間を


私との時間にしてくれた

勇輝はほんとに凄いと思う。

そのせいで仲間達に


悪口言われたりするなんて…

どう考えても私が悪いでしょう?


それに、勇輝の大切な


仲間達に嫉妬しちゃう私


って凄く嫌な女だし。


…「そこまで言い切れる


百合も凄いよ。結局は


決めるのは百合だから


そういう選択をするのは


いいけど、きっとツラいよ?

まぁその覚悟はあるん


だろうけどね…。いつでも


話は聞くからさ!千香


でもいいし。相談してね?」

奈美…ありがと。















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