あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】
「めっちゃキモいけど…
前みたいにいつも不機嫌
じゃなくなったし…梨央
の話もいっぱい聞いて
くれるようになったし…」
「へぇ…」
「だからっ!梨央は
百合さんならお兄ちゃん
の彼女でもいいかなって
思ってるの!充サマ抜きで…」
あんなに嫌ってたのに?
「え、ありがと。」
「そ。だからっ」
で、結局は、
「わざわざ私を止めに
ここまで来たわけだ…?」
「そう。何か文句あるっ?
つか、梨央的には
どっちでもいいんだけどね」
フンっと意気込む梨央ちゃん
「やっぱり、百合ちゃん
にしかあんな気難しい
勇輝を幸せに出来ないと
思うんだ?」
「正直…一度決めたことを
変える気はないんで。
勇輝には、ヤンキーの
グループが必要だと思う。
私がいると全部狂うよ?
それに、勉強だって…
遼太さんだって私がいると
勇輝と遊びにくいでしょ?
私、勇輝を困らせる事
いっぱいしてるし、それに
すっごいワガママだから…
これからたくさん勇輝を
苦しませると思うの。
なら、今別れとけば
綺麗に終わらせれるもん」
ねっ?
「先の事なんか分かんない
じゃん!それにお兄ちゃん
は器大きいからきっと、
何があってもだいじょ」
「だからっ!…だから…
勇輝は許してくれるもん。
きっと私のいない所で
傷ついて苦しませる…
そんなの嫌っ」
遼太さんが口を開く。
「何でそんなの分かんの?
勇輝に聞いてないのに。
未来のことだって、今
百合ちゃんが言ったことも
全部仮定じゃん。仮定で
別れられる勇輝はどんな
気持ちだ?」
それは、そう…