あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】
「誰が自意識過剰だテメ」
え、聞こえてたの!?
「ご、ごめんー」
「ほら、何食べる?」
「えっ?」
そこはもう、天国みたいな
場所!あ、あれ食べたい。
ちょ、これも!あれ
めちゃめちゃ美味しそうっ
私は何も言ってないのに…
「分かったから。全部
食べるんだろ?」
って勇輝は笑って何か買いに
行った。
え、なんだろ?
「何味がいー?」
「へ?」
私は勇輝の方へ駆けてく
「きゃ、ソフトクリームー」
ヤバい、ヤバい。
大好き~!何で私が好きな
もの分かるのー??
「百合、他のお客さんも
いるんだから早く」
「あ、ごめ。じゃあま」
「抹茶とチョコ
お願いします」
「何で抹茶って
分かったのー!?」
凄いっ!
「百合、向こう行ってて」
え、うるさかった?
「ご、ごめん」
「席取ってて!すぐ
行くから。なっ?」
何その笑顔//鼻血出るって!
「はい…///」
待つこと10分。
あれ、遅いなあ…
広場の真ん中らへんの
席を取った私。
ここ見つけにくい?
立った方がいいのかな?
でも立ったら他の人の邪魔?
分かんないよー
……よしっ、立とっ
ガターン、ガシャガシャ
へ、え?
真後ろの椅子ごと
倒してるー(泣)
「わぁ、すいません」
急いで直す。
「あ、全然いいよー」
ほっ、優しそうな人で
良かった。
「何してんだよ、百合」
クックックッと笑いながら
近づいて来る勇輝。
「っ!勇輝遅ーい」
あ、せっかく買ってきてく
れたのに酷いこと言っちゃ
った…