あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】




キーンコーン・・


予鈴が鳴る。


「さっ、帰ろー」


なんだかんだ喋ってて みんなお弁当は食べ終わっている。



「俺が百合を連れて帰るよ。」
「は?」


勇輝が不機嫌そうな 顔になる。


ていうか、えっ!?


私は爽也に急にお姫様だっこをされた・・・



「キャー!!」


私は叫ぶ。

「百合って想像より軽いね」

「ってっめ!!」


勇輝、ブチ切れ寸前。
――――――――――――――

「いいな。百合…。」


勇輝は奈美の呟き程度 の声を拾った。


「えっ!?」


「あっ、ごめん!何でもないの。忘れて!!」


奈美は慌てる。


「あっ、ああ…」
――――――――――――――

私と爽也は奈美と勇輝の この会話を聞いていなかった。




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