太陽には届かない
『あそこ…、目に見える、海と川の境はあの辺でしょ?でも、海の水は川に流れ込むし、川の水も海に向かってるじゃない?だから、海と川の境はどこかなって…。』
泰之は陽菜の話を黙って聞いている。
周りには誰もいない。静かな空間だけが広がる。
『うーん…ドコだろう?お魚に聞いてみれば?』
泰之があまりに子供じみた事を言うので、陽菜は思わず吹き出してしまった。
泰之の肩を叩いて笑う。
と、その時だった。後ろで何かが光り、爆発音がする。
陽菜はビクッと肩をすぼめると、恐る恐る後ろを振り向いた。
『すごい…』
口を半開きにしたまま、光と音のする方角をじっと見つめる。
それは、季節はずれの花火だった。
『すごいでしょ?』
泰之は少し自慢げに陽菜を見た。
陽菜は泰之の顔をまじまじと見ると、目を輝かせて“すごい!”を連発した。
次々に打ち上げられる花火。
静かな堤防の上で、二人だけで見る花火。
陽菜は感動し、興奮していた。
『これ、どこで打ち上げてるの?何かのイベント?』
はしゃぐ陽菜に、泰之は
『これは、陽菜のためだけの花火だよ。』
とマジメな顔をして答えた。
泰之は陽菜の話を黙って聞いている。
周りには誰もいない。静かな空間だけが広がる。
『うーん…ドコだろう?お魚に聞いてみれば?』
泰之があまりに子供じみた事を言うので、陽菜は思わず吹き出してしまった。
泰之の肩を叩いて笑う。
と、その時だった。後ろで何かが光り、爆発音がする。
陽菜はビクッと肩をすぼめると、恐る恐る後ろを振り向いた。
『すごい…』
口を半開きにしたまま、光と音のする方角をじっと見つめる。
それは、季節はずれの花火だった。
『すごいでしょ?』
泰之は少し自慢げに陽菜を見た。
陽菜は泰之の顔をまじまじと見ると、目を輝かせて“すごい!”を連発した。
次々に打ち上げられる花火。
静かな堤防の上で、二人だけで見る花火。
陽菜は感動し、興奮していた。
『これ、どこで打ち上げてるの?何かのイベント?』
はしゃぐ陽菜に、泰之は
『これは、陽菜のためだけの花火だよ。』
とマジメな顔をして答えた。