太陽には届かない
『うっし、じゃぁ今日みんなで飲みに行こうぜ!陽菜はOKな。良平もいいだろ?』

吉田は良平の肩を叩く。


『何で私には聞かないで決めるのさ…』

陽菜は膨れた顔で、吉田を見る。


『お前はいいの、どうせ彼氏とは遠距離だろ。』

思わぬ形で、彼氏の存在を明るみにされた陽菜は、良平の顔を盗み見る。


特に気にしている様子はない。

陽菜は自意識過剰になっていた自分が恥ずかしく、顔を赤くした。

再び吉田が良平に声をかける。


『彼女、大丈夫か?』


陽菜は一瞬、吉田が何を言っているのか分からなかったが、すぐに状況を飲み込んだ


『彼女いるんだ?』


思わず聞いて、ハッとする。

良平は陽菜を見ると、


『大丈夫です、連絡しますから』


と笑った。
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