東京+ラブクラフト
それから順番で
今思えば、ルールがあって無い様な
かなりのデタラメ勝負を
ゲラゲラ笑いながら、繰り返して ―――
だけど途中から
ハルトさんのプレイをみていて
それはとても上手なんだと気がついた
だって
背がちいちゃいルウちゃんは
あまり遠くの球を狙えないから
ワザと次には ――――
… ホラ 今も
多分、前の前辺りから
ルウちゃんがやる時入れやすい場所に
球を落としつつも、動かしている気がする
しかも、少し考えて打つ余地も作って
彼女が楽しく このゲームを遊べる様に
「 ――… キミは賢いから、やりづらい 」
「 … っえ 」
テーブルの縁にアゴを乗せて
角度を見てた私の上から
ハルトさんが、口の端をあげた微笑
「 …つかハルトさん
じゃあそろそろ、本気でやりませんか?
私もだいぶ、なんか分かって来ましたし 」
それはルウちゃんが、少し疲れたみたいで
壁のイスに座ってしまったからの提案
「 …本気出していいの? 」
「 も、もちろん、受けて立ちます! 」