東京+ラブクラフト






それから順番で



今思えば、ルールがあって無い様な
かなりのデタラメ勝負を
ゲラゲラ笑いながら、繰り返して ―――





だけど途中から
ハルトさんのプレイをみていて
それはとても上手なんだと気がついた







だって


背がちいちゃいルウちゃんは
あまり遠くの球を狙えないから
ワザと次には ――――



… ホラ 今も





多分、前の前辺りから
ルウちゃんがやる時入れやすい場所に
球を落としつつも、動かしている気がする





しかも、少し考えて打つ余地も作って
彼女が楽しく このゲームを遊べる様に







「 ――… キミは賢いから、やりづらい 」





「 … っえ 」






テーブルの縁にアゴを乗せて
角度を見てた私の上から
ハルトさんが、口の端をあげた微笑





「 …つかハルトさん

じゃあそろそろ、本気でやりませんか?


私もだいぶ、なんか分かって来ましたし 」







それはルウちゃんが、少し疲れたみたいで
壁のイスに座ってしまったからの提案







「 …本気出していいの? 」





「 も、もちろん、受けて立ちます! 」








< 144 / 369 >

この作品をシェア

pagetop