東京+ラブクラフト
… 自分から聞いたのに
なぜか胸の奥が、ザワザワしてる
――― だって あんなヒトいるの?
剣道の構えでもないし
全員倒すのも、あっという間で
相手に一切、手もかけさせなかった
それに…
最初ここに来た時の
ベストの人や、階段で会った人の態度…
ユタカさんが、再び口を開いたのは
さっき私が質問をして
答えた時間の、倍以上経ってからだった
「 …… この街にいれば
それなりに耳に入って来る話で…
それに俺も
あんまり知らないんだよ
詳しい事は… 」
「 ―― 仲間なのに? 」
「 … 仲間じゃねえよ 」
「 な… 」
「 誤解すんなそういうイミじゃねえ!
ケイト絡みでヤバイ状態だった俺らの事
助けてくれた事、スッゲー感謝してる!! 」