東京+ラブクラフト
大きな音を立てないように
扉の閉まる様子を、片手で気にしながら
サラサラとした 銀の髪
Vに開いた 白のアンダー
シルバーのネックレスしてて
ボタンが留められていないシャツは
綿の藍白チェック スソにはフリンジ
さっきあんなコトがあったなんて ―――
全然予想もつかない顔が
とても静かに入って来る
だけど頬の辺りが
少し、上気していて
ノドの窪みに 汗が流れてく
私は思わず立ち上がった
「 …… ハルトさん!! 平気だっ 」
「 ――――― ルウ 」
擦れるジーンズ ブーツの音
冷たい空気を含んだ体は
私の横を素通りして
ただまっすぐに、奥へと向かう