東京+ラブクラフト
翌朝
相変わらず、窓の外には
ブルーの折り紙を貼付けた様な
めまいのする空
「 箱森さん 昨日、大丈夫だったの? 」
デスクに着いた途端
隣の佐々木さんから
おいしそうな茶菓子と一緒に
そんな心配の言葉をもらう
「 ―― あ! 佐々木さん
おはようございます!
受け身取ったんで、何にも! 」
元気よく肩を回すが
シップをあてた部分が、少し痛い
「 あなた、実技の成績いいものね
SPにでも 志願したら? 」
「 え〜 いや〜… 」
「 そういえば捕まったわよ〜
あなたを突き落とした犯人 」
「 ―――… え 」
「 駅員が一部始終、目撃してたからね
サラリーマン同士、肩がぶつかって
小競り合いからケンカになったらしいわ
この暑さからイライラしてたとか ―― 」
… 早いな
―――――― そう思う