東京+ラブクラフト
「 ――… ハル……っ!! 」
「 その子 離してあげて下さい
ハジメさん
――… まだ、"交通費"もらってないし 」
「 あ… ああ 悪い
キ、君が、
キミちゃんが連れて来るって言ってた
"すっごい美人"のハルちゃんか…? 」
――――… え?
「 あはは
そんな事言ってたんだ あの子
――… そうそう
キミちゃん、無事ですよ
警察来る前に逃げたみたい 」
後ろにある気配が
思いきりカラダの力を抜いて
大きなため息をついたのが分かった
「 そ… そうかぁ!! 」
「 災難でしたね
あ ハジメさんのケータイ預かってます 」
「 ――… あ!!!
君が持ってくれてたのか!! 」
「 はい さっき着信あって ―――
充電なくなったみたいで
すぐ切れちゃったんですけど 」
ハルトさんが差し出したそれを
引ったくる様に、ソイツは受け取る
「 そ、それならいいんだ!!
―― いやぁ!!よかったよかった!! 」
「 とりあえず、上行きませんか?
女の子達も いっぱいいますし 」
「 ――… 女の子? 」
「 はい
今日は、クリスマスですから… 」