東京+ラブクラフト






「 ウツセミって〜 何だっけ〜

あ〜 百人一首の〜
ビワ持ってるヤツだっけ〜? 」




ミコさんが、そう質問したら





「 姫!それは蝉丸ですがな! 」



中の一人がアクション付きで
ミコさんに、思い切り突っ込んだ


皆、わらってる








お風呂に入る人や、テレビの配線繋ぐ人



… 私、機械とか弱いから
いつも電気屋さんにやってもらってた





「 ――― ホレ 寒いから食いな 」






賑やかさに見とれていたら
目の前に、ホカホカ白い湯気の立つ
モヤシとコーンが入ってる
ミソラーメンが置かれた







「 あ  ありがとう! 美味しそう! 」





――― ブスッとした顔のユタカさんが
一瞬だけ笑う





「 あ〜っ!! もうヤだ!
やっぱりガマン無理〜っ!
アタシにも作ってユタカ! 」





「 …… っ お前はよー
いっぺんに言えよそういうのはああ! 」





「 あ、だったら私の! 」




「 い〜の!
これも修業のウチなんだから! 」






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