東京+ラブクラフト
私も、急いでラーメンを
テーブルの上へ
「 あ 」
ミコさんが突如
壁際に置いてあるカバンから
かなり使い込んでる手帳を取り出した
カバーは
ショッキングピンクに、アゲハ模様
ケータイも一緒にいじって
「へ〜わかったわかった」とか言いつつ
一生懸命、なにか書いてる
「 ん? これ? 」
聞く前に、返答
私は頷く
「 …… 一応さぁ
アタシ店で、No.1なんだけど
――― 体ひとつしかないから
このシゴトやってるのに
なんか〜 ャな客いんのよね
キャバは学がナイ みたいなコト言うオヤジ?
まあ、実際
アタシ中退してるから
その通りではあるんだけど
なんか〜 頭くんじゃん?
だからさっきの"ウツセミ"とか
あ〜いうコトわかったら
メモにさ、全部書いてんのよ 」
それからすぐに
ミコさんトコにもラーメンが来て
二人一緒に、「 いただきます 」をする
白い湯気に、ハフハフ言いながら
まだテレビとかガタガタやってる
騒がしい中で、笑いながら食べた