東京+ラブクラフト
「 おねえさん!おはようございます! 」
「 ルウちゃん… おはよう! 」
カーテンを開いた奥
そこには
皆が寝ている場所の三倍はあるだろう
すすけた板貼りの 食堂があって
窓際の席に、ルウちゃんが座り
ご飯をモグモグ 一生懸命食べていた
今日の髪型は、お団子
服はあったかそうな
黒のセーターと、パンツ
そして隣の席に
かなり古いクマのぬいぐるみが
ちょこんと可愛くお座りしてて ―――
見渡すと他にも何人か
男の子達が間隔を空け
笑ったり雑談しながら、食事をしてる
「 キミは 魚、平気? 」
「 え、あ はい! 大好きです! 」
―――― また微笑まれて
… べ、別にハルトさんを
大好きって言ったワケじゃないから
こんな、照れる必要ないんだけど…
ハルトさんは
食堂と同じ部屋にある、厨房の奥へと行き
しばらくすると
かなり美味しそうな"朝定" ――――
鮮やかなオレンジのシャケ
ワカメのお味噌汁
ピカピカのお米
ほうれん草の、おひたしまである
そんなスペシャルな朝ごはんが
トレーに乗って、目の前にやって来た
「 美味しそう!!
―――― いただきますっ! 」
「 はい たくさん、召し上がれ 」
―――― なんだか、嬉しい