東京+ラブクラフト
私が、目を覚ました時に比べれば
かなりの人数、起きてて
ミコさんに、足で横に寄せられた人達も
慣れているのか、唸り声をあげただけ
またフトンに、潜ってしまう人もいる
起きてる人達も ――――
特に、何をするでもなく
フトンの上で、ぼーっとしてたけど
ミコさんとルウちゃんが
畳に置かれたプレイヤーの上から
ガシャガシャ、何を見ようかいじっていると
だんだん周りに 人が集まり始めた
「 これは?
女って、こういうの好きじゃね? 」
さし出されたパッケージは
"空を飛ぶ女の子と冒険モノ"の
国民的定番アニメ映画
何回もテレビでやってるから
内容はもう、知ってるんだけど
"あ、いいな 見たいな"って
ちょっと思った
でも、ミコさんが
「 あ〜、それはちょっとな〜
… あんまり〜 」
「 え、キライとか? 珍しくね?! 」
「 ――― あ〜…
そ〜いうワケじゃないけど…
…アタシ達の世界では〜
好きじゃな〜いってコ、多い… 」