東京+ラブクラフト








出入りの激しい扉から
顔を覗かせたのは、ハルトさん





" お帰りなさ〜い! "と
ガヤガヤした部屋のあちこちから
声がたくさんあがった





「 ヤバッ!こんな時間ッ?!

アタシも出なきゃ!
それでは、行ってきま〜す! 」


「 うお! 俺もヤベエ! 」





ドア前に立つ
ハルトさん、ミコさん、ユタカさん





ルウちゃんがそばに行って
それは、出かける時の 恒例なのか
例の"にょろろらダンス"で見送られてる





「 …妙にゲンキでるわコレ

何時も思うけど、なんでだろうな 」



「 キャハハハハ ね♪ 」





テカッたスーツをひるがえして
ユタカさんが、軽く手を上げ出発





「 じゃっ ルウ 行って来ま〜す 」



「 行ってらーっしゃ… 」



なんとミコさんは
いきなりルウちゃんの口にチューしてから
ウェスタンブーツへ、足を挿し入れた





「 …ルウのファーストチューはねー
ミコちゃんが ここに来た日に
うばわれたんだよー 」





遠い目をして呟くルウちゃん…



その光景を見て、かなり驚いていた私に
ミコさんはアゴに手をあて、ニヤリと笑った



ハルトさんは
口にコブシをあてて、吹き出すし
ユタカさんは、呆れた様に笑うし









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