東京+ラブクラフト







だけど、窓は 真っ白 ――――



埋まってんの?!とか
この辺じゃありえない事
一瞬だけ思ったんだけど

それは気温差で、曇ってただけの話で





手の平で擦ってみたんだけど
元々古いガラスだからなのか
あまりキレイに、外が見えない





「  待って 」



「 ぅわっ… はっ はいっ!! 」







窓のサッシのトコ



背後から、左手がスッと延びて来て
私の左手のそばに、ハルトさんの左手



右に、カギがあって





…息が、

息が息が息がかかってますハルトさん!
顔とかもう うわあキレイっていうか
くっつきそうなんですケドーーっ!!








ガチャッと音



… 意外とカンタンに、ガラスは右に動いて
一気に冷たい空気が、中に入って来た









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