触れないキス
唯一の会えるチャンスは退院後にあった検査だったけれど、タイミング悪く柚くんの検査と重なって会えず仕舞い……。
そんなすれ違いもあったりで、気が付くともう一ヶ月が経っていた。
退院してから二回目の検査の日、私は“今日こそ会えますように”と祈りながら病院へ向かった。
そして、偶然会った立花さんに『柚くんに会いたいの!』とお願いすると……
立花さんは気の毒そうな顔をしてこう言った。
「柚希くんならついこの間退院したのよ」
「えっ──退院!?」
うそ──退院はまだのはずじゃ……!?
唖然としている私に、立花さんは淡々と説明していく。
「体調が良くなってきたから少し予定より早まってね」
「そんなぁ……」
「柚希くんも入院中にもう一回くらい会えると思ってたみたいだけど……会えなくて残念がってたわ」
柚希くんの病気が良くなったことは本当に嬉しい。
だけど、もうここにはいないなんて……!
それでも諦めきれなかった私は、立花さんに食らい付いた。
そんなすれ違いもあったりで、気が付くともう一ヶ月が経っていた。
退院してから二回目の検査の日、私は“今日こそ会えますように”と祈りながら病院へ向かった。
そして、偶然会った立花さんに『柚くんに会いたいの!』とお願いすると……
立花さんは気の毒そうな顔をしてこう言った。
「柚希くんならついこの間退院したのよ」
「えっ──退院!?」
うそ──退院はまだのはずじゃ……!?
唖然としている私に、立花さんは淡々と説明していく。
「体調が良くなってきたから少し予定より早まってね」
「そんなぁ……」
「柚希くんも入院中にもう一回くらい会えると思ってたみたいだけど……会えなくて残念がってたわ」
柚希くんの病気が良くなったことは本当に嬉しい。
だけど、もうここにはいないなんて……!
それでも諦めきれなかった私は、立花さんに食らい付いた。