やっぱり、好きだ。
登校初日。
多少の不安はあれど新しい環境に飛び込むのは、社会人になりたての頃を思い出させ、ワクワクした。
と、いえども、私は29歳。 社会人として7年生きてきた為、フレッシュさは皆無。
今年入社の人間は私以外は大学卒業したての若い子なわけで。何となく居た堪れない。
学校に到着し、職員室に入ると若い男女2人が既にいた。
私もそれなりに張り切って、1本早いバスに乗ってきたのだが、若さの違いだろう。
社会に小慣れ、多少のベテラン感さえ漂ってしまっているだろう私は。2人ほど張り切って早く登校しようという考えに至らなかった。
そそくさと2人が座っているソファーに近づくと、
「はじめまして。朝倉優香と申します。家庭科担当です。お名前聞いてもいいですか?? どこの学校から赴任されてきたんですか??」
キミ、アイドルになれるよ!!レベルの可愛い子が立ち上がって、それはそれはキラキラの笑顔で私を見た。