初恋は野球の王子様★
千葉は、野球部キャプテンの中山先輩にムッとしながら呟く。
「ふーん、オレにはそう見えないけど?」
「……じゃあオレ、肩を慣らさないといけないんで、失礼します。」
千葉はキャプテンから離れ、キャッチャーと一緒にグラウンドの端へ移動する。
「…千葉は爽やかに見えて、意外と爽やかじゃないからなぁ…。」
ひとり呟くと、キャプテンは練習に切り替える。
『きゃあぁー!!!千葉くーん///』
今日も千葉のファンが、グラウンドのフェンスの所に集まって騒いでいる。
「…………はぁ。」
千葉は、ひとつため息をこぼした。