噴水広場
「混乱するのも無理無いけどね。だって私も何から説明していいかわからないもんね」

「じゃあ、もし仮にお前が美智子だとして、何しに出てきたんだ?」

「何しにだなんて冷たいこというの? 良一の顔が見たくてちょっと会いに来ただけだよ。」

「幽霊のくせにか?」

「会いたいんだもん。来たっていいじゃない?」

「死んで…2年もたってから?」

「…これでも、来るの大変なんだから」

彼女は少し考えてからそう答えた。

でも僕の心は彼女の言うことを認めたくはなかった。

「やっぱりうそだ」
< 11 / 34 >

この作品をシェア

pagetop