スーパーニート★パラダイス
「キャラを理解してあげて私と仲良くなってくれた時、頭の中に一気に小説の世界が広がってきて……自分が目の前で実際に見ているのは原稿用紙の筈なのに……なのに頭の中では全く別の世界を見ていて、そこに入り込んでしまって……その瞬間がたまらなく好きなんです!」
咲花も興奮気味に語る。
その言葉を、多喜也は笑顔で聞いている。
嬉しくなった。
自分の闘うフィールドとは違うものの、しかし根幹の部分、“表現者”としての熱い想いや楽しさ、それは寸分も違わない物だという事を二人は確認した。
見えない絆の様なモノが二人の間に結ばれたような感覚を、多喜也も咲花も同じ瞬間、感じていた。