スーパーニート★パラダイス


開いたままの戸を見つめながら、青年はその場にへたり込む。

放心状態。

表情は変わらず、身体だけがやけに重い。



青年は真っ直ぐ頭上の天井を見上げて、ぼんやりと口を開ける。

「栄次……。俺はまだ………舞台を降りないぞ…」

廊下の板張りの床にしがみついて、冷たい玄関へと滑り落ちそうになるのを必死に堪えながら、青年は呟いていた。
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