スーパーニート★パラダイス
部屋の奥の角に配置された机、その机に面している壁には窓があった。
咲花が空気を入れ替えようと窓を開けると、窓の向こうはその視界の先に僅かにオレンジ色の空を残しているだけでほぼ暗闇が支配する世界だった。
遠くに山が見える。
クラクションの音が聞こえたので辺りを見回してみると、右手には先程歩いてきた側道と本道の合流部分が見えた。
初めて入った家で、足元の絨毯の感触を確かめながら、咲花は山の向こうのオレンジが完全に消えるまで外の風景をじっと眺めていた。