sun×sun【完】
土方歳三side
俺はただ……
「俺はあいつをせめて幸せのままでいて欲しかったんだ。」
いや、少し表現が違うかもしれない。
死ぬことに幸せなんてないと思うけれど。
せめて。
せめて、最後ぐらいは何も背負うことなくいってほしかったんだ。
桜が言うことも一理ある。
すごく考えた。
考えて考えて考えて、俺は総司には言わないと決めたんだ。
その方がきっと悔いなくいけると思ったから。
いや、あいつにとっちゃあ戦えないことが悔いに残ることなんだろうが。
戦えず、近藤さんを新撰組を守れなかったきっともっと苦しめる。
だから、言わなかった。
例え、それが偽りの幸せだとしても。