sun×sun【完】
「あ!そこの人!」
女性が私に指をさす。
ああ、やっと私の存在に気づいてくれたのか
沖田さんに同じく私も隊服を着ているもんだから、
新撰組だとわかったのだろう
「ちょっと手伝ってください!」
その華奢な身体で沖田さんに肩を回し、
必死で支える姿は何とも言えないほどに
健気で愛らしく見えた。
一生懸命で、
なんだか…羨ましく思えた。
「見垣さん、これは!?」
後ろから来た隊士たちはびっくりした様子で、私に問いかける。
「えっと…少し寝不足だったんじゃないかな?
沖田さんを屯所に運んであげて…」
できるだけ動じないように、
沖田さんが病だなんてバレないように
必死に平然を装った。